駆動編 ~鉄道模型の電動方式~
鉄道模型の駆動方式は最終的に電気へと行きつきます。
この方式の中には交流・直流・多重制御の三つの方式があり、現在では多重制御が主流となっています。
しかし、実際電動になる、といっても紆余曲折、苦労が伴いました。
そもそも日本と欧米の鉄道文化が異なる為、それぞれの愛好家達の趣味趣向も大きく異なっていたのです。
鉄道模型は海外から輸入されてきたものである為、水準もそちらに置かれる事があります。
特に愛好家達の技術の進歩というものは、その技術そのものが輸入されたりします。
電動方式においては三線式と二線式とがありますが二線式こそが実物であると考えるのが日本で、三線式こそが実物に最も近いと考えたのが欧米です。
これは単純に日本では三線式で走っている実物の鉄道が当時なかった為です。
どっちでもいいじゃないか、というのは言ってはいけない話で愛好家だからこそリアリティにこだわっていたわけです。
ただ三線式の場合、二線式と違い車輪を絶縁せずに済むため既存製品をそのまま使えるというメリットがありました。
これらの関係から日本では三線式か二線式か、という議論が白熱する事になります。
また電気モーターは当時大きかったため、これの小型化がそのまま鉄道模型の小型化へと繋がっていきました。
現在の鉄道模型というものはこの電動駆動方式の進歩の歴史と大きく重なる部分があるのです。